人魂鬼

                作品 59



 うっとうしい梅雨もあがり、いよいよ本格的

な夏に突入した。

 蒸し暑さに滅法弱い僕は、飛騨高山の近くに

ある友人の別荘へと避暑に出かけた。そこはま

だ開発の手が進んでいないためか、見渡したと

ころ別荘と名の付く建物は数件しかなかった。

 その別荘地の近くには、湿原地帯があり、水

芭蕉などの高山植物が静かに咲いていた。そこ

には遊歩道があり、一周すると自然の楽しさ、

豊さを身を持って感じることが出来る。

 僕は暇を持て余していたのでその遊歩道をぶ

らぶらと散歩していた。言い伝えによるとこの

底なし沼には大蛇の妖怪が住んでいるという。

スペース・シャトルが宇宙を飛ぶ時代にしては

古くさすぎる話しだ。夏の暑さを感じさせる様

な蝉の声は全く聞こえてはこない。それどころ

か、ときたま、かっこうの鳴き声が空いっぱい

に広がり木々の梢に吸い込まれていく。とんぼ

が水芭蕉の上にちょんとのって羽を休めている。

そうかと思うと、モウセンゴケにとまった小虫

はそのネバネバしたもので捕らえられ、羽をば

たばたさせている。殿様蛙がぴょんと水面に飛

んだ。きれいな同心円状の輪ができた。その輪

の波でサーフィンをしているあめんぼう。

 とっても長閑だ。思わず一茶の句が脳裏をか

すめた。

 そんな風情をスケッチしている一人の女性が

いた。

彼女は昔懐かしい麦藁帽をかぶり、持ってきた

小さな椅子に座り、スケッチブックに熱心に鉛


筆を走らせている。近付いて行くと、僕に気付

いて彼女は人なつっこそうに「あなた、どこか

らいらしたの?」と透き通るような声で尋ねた。

「東京からです」

「あら、私もそうなのよ。いつこちらへ?」

「さっきついたばかりなんです」

「私は、昨日こちらへ来たんですけれども、驚

きね、ここ、遊ぶとこなんか全然ないわ。それ

に風景画を描きたくなるようないい場所もない

し、しょうがないからここでお花をスケッチし

ているのよ」

「えっ、本当に何もないのかい。店屋もないそ

うだけれども、これも本当?」

「ええ、その通り。車で30分下った所にある

町まで買物にいかなければならないのよ」

「こりゃ、大変なところにきてしまった。そう

か、友人が別荘を簡単に貸してくれた訳がよく

分かった。これから一人きりで一週間どうした

らいいんだろう」

「もしよかったら私の別荘へ遊びにきませんこ

と?ばあやと二人で寂しいの」

と、いうわけで僕は彼女の別荘にお邪魔するこ

とになった。

彼女の別荘はここらで一番大きく一番素晴らし

い造りだった。

「いま、ばあやは町の方に買物に行っているの。

もうそろそろ帰ってくる頃よ」ドアを開けると

大きな玄関だった。上からはシャンデリアが下

がり壁には絵が飾ってあった。その絵にはYO

KKOとサインがあった。

「これ、あなたが描いたのですか?」

「いいえ、これはばあやが描いたものです。こ

れだけじゃなくてこの別荘にある全部の絵は彼

女が描いたものなのよ」

「へぇーすごいんだな、君のばあやさんて」


 外で車の止まる音がした。

「あら、ばあやが帰ってきたわ」

「荷物を運ぶお手つだいをしてあげましょう。

あなたもお願いできますか」

僕は諾いて外に出た。

そこにいたのは僕のイメージしていた『ばあや』

ではなかった。とても美人で二人の女性には年

齢差を感じなかった。

 一週間分の食料を買い込んで来たのだろうか、

かなりの量があった。

お手つだいが終って改めて玄関のとなりにある

応接間に通された。

「まだ、自己紹介もしていなかったわね、私の

名前は真砂子。そしてばあやの名前は智江子。

ばあやと言うのはあだ名で、本当は私のお姉さ

んなのよ、腹違いの。貴方の名前は?」

「高幸と呼んで下さい。しかし、驚いたなぁ、

ばあやなんて言うから年寄りのよぼよぼのおば

あさんかと思いましたよ」

「真砂子ったら昔から私のことをばあやばあや

と言ってしょうがないんです。もう、いちいち

怒っていたら大人げないので最近はそんなこと

なんか聞き流していますけれど。他の人が聞い

たら変ですわね」



 これが、智江子さんとの出会いだった。

真砂子さんもかなりの美人だけれども、智江子

さんの方が気品に満ちていた。

美的感覚は別荘に飾ってあった油絵を見てわか

るとおり抜群であった。東京ではアルバイトで

生け花の先生をもしているそうだ。



 「ねえ、ねえ、聞いて、聞いて。うちのお父

さんとお母さんはとっても不良なのよ」


「だから、ばあやと呼ばれるのよ。それを言う

なら、パパとママと言わなきゃ。お友達に、お

ばさんと呼ばれているぐらいではなまぬるいわ。

なにやらせても苔のはえたような古いことをや

るんだから、まったく」

「そんなこと、今の話に関係ないわよ」

「あら、ホトケのばあやが怒った。珍しいわね」

「もう、ちゃかさないで。お願いだから、お話

を続けさせて」

「はい、ごめんなさい」

とても仲の良い姉妹なのだろう。喧嘩をしてい

るのかじゃれているのか分からない。

「はーい、話を戻しまして。あのね、うちのお

父さんとお母さんはとっても不良なのよ。先週

の土曜日、二人の結婚記念日だったの。朝から

そわそわしてドライブに行ったと思っていたら

全然帰ってこないのよ。帰ってきたのは次の朝、

次の朝よ。何をしていたかと聞いてみたら、美

味しいお店を5・6件回って、結婚記念日の指

輪を買って、公園で愛を語っていたら何故かディ

スコに行ってからモーテルに行こうという話に

なって、ディスコのハシゴをしてから朝までモー

テルにいたんだって。子供が夜食を作って待っ

ているのに、朝帰りなんてとんでもない親ね、

ほんとうに不良なんだから」

「そのわりには、子供は立派に育っているわね。

きっとばあやがしっかりしているからね」

「またそれを言う、でも、同感ね」、お茶の支

度をしながら笑った。

「ねえ、こういうなぞなぞ知ってる?」今度は、

割とおきゃんな真砂子さんが茶碗を戸棚からだ

しながら尋ねた。

「説破!」


「じゃあ、お言葉に甘えて先に入らせていただ

きます」

バス・ルームの戸を開けるとぷーんと鼻をつく

臭いがした。

これは、硫黄温泉の臭いである。

別荘に温泉が引いてあるというのは凄くゴージャ

スを感じる。

バス・ルームと言うよりは智江子さんがいった

とうりにお風呂と言った方がピッタリしている。

風呂桶も大きくちょっとした旅館並に5・6人

はかるく一緒に入れる。窓が付いているのだが

外が真っ暗なので何も景色が見えない。外から

見たらきっと丸見えかもしれない、と思ったと

きに自分の顔が僅かに微笑んだのを感じた。そ

して、不埒な、と自分を戒めた。

 温泉の湯は体の芯から温まる。湯面から立ち

上る湯気を見ていると美人の二人の顔が浮かび

上がってきた。自然と鼻歌が出てくる。智江子

さんとデュエットできたらいいな、カラオケあ

るのかな。などと思いをふけらせているとのぼ

せてしまったのでふらふらしながら風呂を出た。

 もう、ベッドメーキングは出来ていた。久し

ぶりにいい温泉に入って気分が良かったので、

ベッドにもぐり込むと、うとうとしてしまった。

 ふと、気付くと部屋の明りがコウコウとつい

ていた。喉が乾いたので部屋に出た。ところが、

真夜中なのに二人の話声が聞こえてくるではな

いか。悪いとは思ったけれど、ドアの隙間から

ちょっと覗いてみた。するとどうだろう部屋の

中で酒盛りをやっているではないか。

「美味しいわね、ここの足のモモのところが一

番いいわ。明日の分もひきしまった肉付きだか

らきっと期待できるわよ。ねえ、おばば」


「そうね、今からよだれが出そうだわ」

時計が午前2時を告げた。

それを確認する二人の顔つきは昼間会ったあの

二人の可愛い顔ではなかった。目はつり上がり、

口の回りは生肉の滴り落ちる血で真っ赤だった。

話し方も声をわざと殺したようなしわがれ声で

話している。良くみるとあの肉は牛や豚或は鳥

の類ではない、正しくあれは人間の手足だった。

夢だ、夢に違いない。僕は、喉の渇きも忘れて

部屋に戻りベッドに潜り込んだ。



 朝になった、爽やかな空気が胸いっぱいに入っ

てくる。窓の外からは、静かな木々の間から小

鳥達のさえずりが耳をくすぐる。しかし、どう

も気分が晴れない、昨晩の悪夢が脳裏からはな

れない。僕は、急用を思いだしたことにして朝

食も取らずにその別荘から出た、いや、逃げだ

したというのが一番当てはまるだろう。



 僕の友人は歴史学に凝っていた。この辺の古

文書を集めて何かしら研究をしていた。この別

荘は、このために建てたもので、かなりの資料

が揃っていた。

あの二人の姉妹は、化物か妖怪に違いないと確

信したので、彼の研究資料を端から読み始めた。

ところが古文書なんて、普通の凡人が読める代

物ではないことがすぐに分かった。更にごそご

そと本棚をあさっていると彼の研究メモのノー

トが数冊見つかった。ページをぱらぱらとめくっ

ていると妖怪の項が見つかった。

 そのメモによると、この土地には昔大蛇の妖

怪が2匹住んでいて旅人や村の若者を餌食にし

ていたそうだ。ところが江戸時代の初めの頃、


ある勇敢な若者が神社のお守りを体中に巻き付

け古来から村にある名刀を以て退治したという。

 このノートには、これだけしか書いてなかっ

た。あるいは何処かの妖怪が文明の煽りを食っ

て引越ししてきたのかもしれない、そうなると

退治の方法は全く分からなくなってしまう。諦

めかけてもう少しページをめくってみた。お盆

の項があった。この地方には、いろいろな興味

深い慣習・風習がたくさんあるのに驚嘆した。

最後の方にお盆に纏わる伝説の項があった。退

治されたはずの大蛇の妖怪がお盆の数日間の間

その土地にいる一番美人の姉妹にのりうつると

いう。ところが、のりうつった妖怪を京都の大

文字焼きの火が消えるまでに追い払わないとそ

の姉妹は白痴になってしまうという。白痴美人

という言葉は、これが元であるという一説があ

るらしい。

 智江子さん達が白痴になってしまう。京都の

大文字焼きは今夜だからすぐにでもお払いをし

なければ助からない。しかし、その方法は友人

のメモには載ってはいなかった。本棚を隅から

隅まで調べたけれども、読めるものは一つも無

かった。多分、この資料の渦の中にあるのだろ

うが……。

 友人の亀山君に電話をした。この別荘の持ち

主である。彼ならば知っているはずだった。名

古屋の田舎に里帰りしていた彼をやっと見つけ

出した。ことの次第を話すと、凄く乗り気になっ

て自分が妖怪を払ってやる、と意気込んだ。

そして、「2時間もすればそっちに着くから戸

を締め切って妖怪が入れないようにしておくよ

うに」と息つく暇も無く言うともう電話は切れ

ていた。


 僕は、全ての窓、戸を閉め、鍵をかけた。し

ばらくたって、ドアを叩く音がして「高幸さん、

開けてちょうだい、わたし智江子よ。真砂子も

いっしょよ」と甘い声で叫んでいる。

僕は、彼の言葉を思い出し、居留守を使った。

そっと玄関の近くの窓から二人の顔を見ると、

昨晩のあの恐ろしい顔になっていた。彼女らは、

十分もそうしていたけれども、「また、後でき

ます」と言って帰っていった。

二人の後ろ姿は美しく、色っぽかった。しかし

彼女らは恐ろしい大蛇の妖怪に操られているの

である。

 外で、車の止まる音がした。やっと亀山君が

到着したようだ。不思議な格好をしてた。自分

の合鍵で別荘にはいると、もう一度ドアに鍵を

掛けた。彼の衣服には、あらゆる神社のお守り

がぶら下がっていた。これが不思議な格好の正

体だった。

「さあ、支度をしよう。早くしないと時間切れ

だ。これから、外の庭で大文字焼きのミニチュ

アを造るんだ」と言いながら、納戸の中から古

めかしい行李を持ち出した。

「大文字焼きのミニチュアを造ると何か御利益

でもあるのかい」

「いや、あの大蛇の妖怪を払う一番いい方法が

これなんだ。それを造るときには、必ず日本各

地の神社のお守りをぶら下げた衣服を着てやら

なくてはならない。ほら、君の分だ」行李には

妖怪退治の道具が入っているようだ。

「それから、これがミニチュア大文字焼きの設

計図だ。芝生に半径1間の円を書きその円の中

の芝を軽く刈る、その中に大の字を書いてその

字に沿って芝を刈る、そこに灯油をしみ込ませ


た薪をおく。これを二つ造る。各々大蛇一匹を

受け持っている。そうだな、こっちも二人いる

から一人が一匹の大蛇の妖怪を受け持つことに

しよう。君は、智江子とかいう妖怪に惚れてい

るようだから僕は真砂子という化物を担当しよ

う。いいだろう、これで」

いいも悪いもない、二人とも白痴美人から救え

るのならばどちらでもいい。でも、智江子さん

の担当で嬉しかった。

 一時間程かかった。

きれいに大の字が二つできた。

「さあ、最後の仕上げだ、薪の上に朴の葉を一

面に並べるんだ。その上に地味噌をのせて、更

にいろいろな山菜の薬味をのせて焼くんだ。飛

騨高山で有名な朴葉味噌の大文字焼きだ。大蛇

の妖怪は、これが大好物なんだ。これで誘出し

てからは、後は簡単。この全国の神社から集め

たお守りを縫いつけた法被(はっぴ)を着せる。

すると、苦しみだして必死にその法被を脱ごう

とするから、我々のようにお守りの付いた衣服

を着た者が妖怪を抱き締めるのだ。しばらくす

ると、必ず苦しみの余り宿っていた肉体を飛び

出るはずだ。いいかい、簡単だけれども、妖怪

が飛び出るまで絶対に抱き締めている手を緩め

てはいけないよ。この手は一回しか使えないか

ら、もし、法被が脱げたらば彼女は永久に白痴

美人だろう。妖怪は、肉体から抜け出たように

見せかける術を使うかも知れないから、抜け出

たと思ってもしばらくは抱き締めていなければ

ならない」

「ところで質問、妖怪が抜け出たかどうかはど

こで判断するんだい」

「ああそうだ、重要なことを忘れていた、ごめ


ん。この妖怪は口から出入りするから、口から

青白いものがふわふわと出たらそれがそうだよ。

俗に言う人魂さ。重要なのはその次で、そのま

まだとまた口から入ってしまう。だから口を閉

めなければならない、しかし彼女らは妖怪の苦

しみをそのまま感じているから失神しているは

ずで、自分から口を閉めることは出来ない。後

は方法は一つ、我々が彼女らの口を口で塞いで

やればいいのさ。マウス・トゥー・マウスの人

工呼吸と言うか、たんにキスと言うか、要は妖

怪のはいる隙間をあけないこと」

「いつまでそのキスをやってればいいのかなぁ。

妖怪は入る隙を狙っているんだろう」

「肉体をなくした妖怪は、大文字焼きが大嫌い

なんだ。だから、すぐに逃げ出すはずさ。京都

の大文字焼きと重なると効果は倍増するんだ。

ただ京都の大文字焼きが先に点火された場合は

彼女らは永久に白痴美人さ」

「そうか、時間がないから早く大文字朴葉味噌

焼きを作らなければ」

「それを言うなら、朴葉味噌大文字焼きだろ」

「名前なんてどうでもいいだろ。要は妖怪を退

治できればいいのさ」

「それもそうだな。早く作ろう」



 十分程で点火できた。

味噌の焼ける臭いと、朴の葉の焦げる香りが林

いっぱいに広がっていった。我々は、別荘の中

で鍵を掛けて潜んでいた。暫くすると、大蛇の

妖怪に乗り移られた二人の美女が涎(よだれ)

を垂らしながらやってきた。今の顔はもはや美

女ではなく、鬼の顔であった。二人は、何の疑

いも無くがつがつと食べ始めた。


 しめしめというところで、さっきの打ち合せ

通りにお守りを縫いつけた法被を片手に別荘を

飛び出した。すかさずその法被を後ろからかぶ

せた。妖怪はもがき苦しみ始めた。必死に脱ご

うとする。体に抱きつき、法被が脱げないよう

に力をいれた。

 ここまでは予定通りだった。しかし一向に青

白い人魂が口から出てこない。妖怪は、ただぎゃ

ーぎゃーと苦しみ悶えているだけである。

「おい、話が違うじゃないか。このままだと我

々が力尽きて御釈迦になるか、時間切れで御釈

迦になるかのどっちかだぞ」

「もう少し、思い出す時間をくれ。妙案が喉の

ところまで出かかっているんだ」

「ああ、いいとも。でも、早くしてくれ、うる

さくてかなわない」

「えーと、そうだ、思いだした。大蛇の妖怪の

嫌いなもののもう一つは般若心経の経文だ。般

若心経を唱えれば逃げ出すはずだ。文句は覚え

ているだろう」

「うらおぼえだけれども、多分大丈夫だとおも

う」依然に彼から半ば強制的に覚えさせられた

経文がこんなところで役に立つとは思ってもい

なかった。

「じゃあ、一緒に唱えよう。般若はらみたーじ、

……色即是空……」

「ぎゃーー」経文が効いているのか、一段と叫

び声が大きくなった。

「般若………………」

暫くすると、青白い人魂が口からふわふわと飛

び出てきた。すかさず口で彼女の口を塞いだ。

隣でも読経が止まったので多分キスをしている

のだろう。火の玉を見ていると、隣からの火の

玉と合体して大きくなったかと思うと、急にス

ピードアップして近くの底無し沼の方向に飛ん

でいった。

「もういいぞ、彼女達を布団の中で寝かせてあ

げよう。あの苦しみは、かなりの疲労を引き起

こしているから」



 次の朝、空は快晴だった。

「あら、ここは何処かしら。ああ、頭と喉が痛

いわ、どうしたのかしら」


「あなた達は誰なの、わたしたちを誘拐したん

でしょう」

とんでもない誤解だった。彼女達は、完全に僕

のことを覚えていなかった。

彼と二人で、ここの土地の伝説と我々のしたこ

とを詳細に話した。

彼女らの話によると、車で別荘に着いて青白い

火の玉を見たのが記憶の最後だったそうだ。

 僕は、改めて智江子さんが好きになった。そ

して、友人の亀山君も妹の真砂子さんが好きに

なったようだ。



                                −おわり−

                               作 水野 真


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